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2021年 09月 20日
英語で好漢(98)
明日は中秋の名月。
いよいよ本格的な秋に突入です。
まだ暑い日もありますが、夕方には蜩が鳴いて、
ものさびしい気分になりますね。
本日登場の好漢も、そんな気分になることがあるでしょうか……?

『絵巻水滸伝』の好漢のあだ名の英訳は、パール・バックの訳を基礎に、絵巻オリジナルを加えています。
英国在住の作家で、語学とセンスに優れた入江敦彦先生には、多大なご協力をいただきました。

それでは、今回の好漢にご登場いただきましょう。

The Fierce Star
among the stars of earth
The Bluntness(ザ・ブラントネス)

以前の画集では「Mr. Who Are You?」でしたが、このたびリニューアルされました。
「地悪星 没面目 焦挺」です。
 英語で好漢(98)_b0145843_13343178.jpg
“The Bluntness”とは、「ぶっきらぼう」
無愛想とか、鈍いなどの意味があります。
焦挺、顔には感情が出ませんが、意外と気のいいところもあるんですよね。
付き合いもいい男です。
燕青を通りすがりに無言で投げ飛ばしたりするのは、確かにぶっきらぼうでしたが。

焦挺といえば、なんといっても「力士」なわけですが、ただ今、秋場所まっさいちゅうですね。
昔のおすもうさんは口下手なイメージでしたが(北の富士さんは除く!?)、この頃はなかなか口達者な関取も多いですね。
遠藤関炎鵬関などは寡黙ですが、どちらも名うての美男子なので、焦挺のイメージに近いのは……やはり逸ノ城関とかでしょうか。
インタビューがおぼつかないのも、かわいいですよね!

水滸伝ブログでお相撲の話……と思われるかもしれませんが、宋代は相撲がさかんで、力士にはみなカッコイイあだ名(四股名の由来?)がついていました。
“一丈青”という力士もいたんですよ。
好漢のイメージでお相撲を見てみると、また面白い味がありますのでオススメです!


He was the ninety eighth companion and a sergeant in the infantry.
His family business was Su-Mo wrestling. He was more powerful than 'The Black Gale'.
It was a secret his family monopolised. He was called 'Mr. Who Are You?'.
He did not like having relationships with anyone.
One day he tried to visit the admired 'The Grim Reaper', a leader of highway men on Mount Died-Woods.
In the middle of his journey he met 'The Black Gale' and they became friends.
This was the reason 'Mr. Who Are You?' joined the Liang-Shan Warriors.
He was a member of 'The Black Gale Slaughters'. He died in Run state during the Dark Guru War.


 英語で好漢(98)_b0145843_18581166.jpg
我々は決して負けない!! All Men Are Brothers      梁山泊一同

被害に遇われた皆さまに、心よりお見舞い申しあげます。被災地の復興をお祈り致します。




by suiko108blog | 2021-09-20 13:33 | Suiko108 クロニクル | Comments(6)
Commented by 雲海 at 2021-09-20 22:09 x
こんばんは。
>焦挺のイメージに近いのは……やはり逸ノ城関
おぉ、なんか、ぴったりですねぇ。
雲海さん的に貴敬勝関もなかなか没面目っぷりのように
思うております。
焦挺は泰山の相撲で活躍してくれて嬉しかったですねぇ。
原作ですと、燕青一人勝ちみたいに描かれてますが、
やはり彼の稽古なしでは勝利は得られなかったでしょう。
P.S
しかし・・・一丈青ってやはり男伊達の異名に思えてきました。そうすると扈三娘、男性っぽい女性というような
そういうカッコ可愛さみたいなイメージだったのかな、と思いを馳せてみました。
Commented by suiko108blog at 2021-09-21 09:59
> 雲海さん
おはようございます!
さすが雲海さん、分かっていただいて嬉しいです。逸関はモンゴルといっても、本当の遊牧民出身なので一味ちがうんですよね。
貴関も土俵ではまさに没面目!だるまさんぽくもあります。
相撲はとにかく稽古だと、北の富士さんも口を酸っぱくして言っていますね。やはり伊勢ヶ浜部屋の稽古量が随一ということで、翠富士関の幕内復帰も期待しております!
扈三娘、宝塚的なイメージかもしれませんね。現実にいたら、女の子にもモテそう!?(現代なら、絶対に女子校に通ってますね。そして通学路で王英がストーク……)
Commented by 雲海 at 2021-09-21 22:23 x
こんばんは。
翠富士関ご贔屓いただき感謝に堪えません。
幕内復帰してあの肩すかし決めまくってほしいですねぇ。
PS
絵巻水滸伝の好漢の姿を見ますと、李逵はかなり相撲は
強いと思います。足腰強そうだし、懐も深くて
あれで上手なんかとられたら・・・綱を張れそう
なイメージなんですよねぇ。
そんな彼をあっさり投げた没面目・・・やはり
すごい漢ですねぇ・・・。
個人的に旧訳面白く好きでした。Mr.Who are you?
Commented by しろうさ at 2021-09-23 08:37 x
李逵と聞いて飛んできました(笑)

李逵の場合は、きちんと武芸の修行を積んでいればかなりいけると思う反面、まぁ猪突猛進とか本能で闘うからこそあれだけ強いところもあるんだよなぁ(野生の猪みたいな感じで)……まともに武芸の修行を積んだら寧ろ考えすぎて上手く戦えなくなるんじゃないだろうか……と心配する私でございます。
それ以前に李逵の場合は飽きっぽいからそもそも修行できな……おや誰か来たようだ。
Commented by suiko108blog at 2021-09-24 11:49
> 雲海さん
こんにちは!
ブログが不調でお返事おそくなりました。
大相撲、今場所は安定かと思いきや、風雲急を告げてきましたね!
李逵、勢いがありすぎて、対戦相手がいやがりそうですよね。
怪我人続出!?
天魁部屋の及時雨親方によく仕込んでもらわなければ……!
Commented by suiko108blog at 2021-09-24 11:55
> しろうささん
そうそう、李逵はに神事だ、品格だといっても……ですよねぇ。
期待の新弟子として角界入りを果たすも、なかなか入幕できない。でも人気はありそうですね。
桟敷で『黒旋風』の応援タオルを掲げて応援するしろうささんが見えます!


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