水攻めを得意とするため、“聖水将軍”のあだ名で呼ばれた。
もとは凌州の兵馬団練使で、“神火将軍”魏定国とは同僚であった。
戦闘でのいでたちは黒ずくめで、黒い甲冑に黒絹の戦袍を身につけていた。
水牛船団を率い、水上で工兵を指揮して、水を自在に操った。
彼は梁山泊の北を守る水の神・河伯であった。
ふだんは静まった水面のごとく冷静寡黙で、策を行う時は怒濤のごとく果断であった。
魏定国とは火と水のごとき気質の違いがあったが、ともに相克することなく、
しばしば共に行動し、冥府に赴くのもまた、時を同じくしたのである。
水火ともに土中に滅す。奇なる哉。