『絵巻水滸伝 第二部 招安篇4』ハイライト(15)
呉用の背後にそびえる峯に、二つの光が輝いていた。晁蓋と、九天玄女の廟に供された灯明である。
その光が消える時、梁山泊の火も消えるだろう。
呉用は強く羽扇を握った。
(今ここで、私にできることは、すべてした)
あとは、天に任せればいい。
呉用は一度も剣を手にしたことはない。その汚れなき白羽扇が、彼の無敵の剣であったのだ。
今、その“剣”を、呉用はひどく軽く感じた。
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我々は決して負けない!! All Men Are Brothers 梁山泊一同
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