『絵巻水滸伝 第二部 招安篇3』ハイライト(13)
「──盧俊義殿は」
呉用が盧俊義を呼び止めた。
「どうお考えになりますか」
梁山泊に来て以来、盧俊義は戦いにこそ出るが、自らの意見を述べることは殆どない。「わしは」 盧俊義は立ち止まり、呻くように言った。“救おうとして、滅ぼす者” 天の言葉が、常に耳にこだましている。盧俊義が戦っている時だけ、その声は聞こえない。戦う時だけ、彼は運命から解放されるのだ。
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