2020年 11月 13日
第86位 地僻星“打虎将”李忠 (ちへきせい だこしょう りちゅう) 代々の棒使いで、あだ名は“打虎将”。 ひとかどの腕があり、“九紋竜”史進の師匠を務めた時もあったが、人生順ならず、志に破れ、棒術を見せて薬を売る大道芸人に落ちぶれた。 しかし、渭州で史進と再会し、また出家前の魯智深とも知己を得て、薄幸の歌い女・金翠蓮を救ったことで、彼の魂は再生した。 その後、桃花山で“小覇王”周通とともに山賊となり、六七百の手下を集めたが、“双鞭”呼延灼の討伐軍に敗れ、三山が連合した青州戦の後、山塞をたたんで梁山泊に合流した。 渡世の苦労人であり、市井に生きるひとりの平凡な男であった。人生の苦みを味わいつくし、それに負けたこともあった。 それゆえに、彼には再生の機会が与えられたのである。虎とは、圧倒的な力であり、それに対する恐怖の象徴である。 彼は、実際の虎を打つことはなかったが、自身の内なる虎を打ち倒し、二度と、敗北することはなかった。 被害に遇われた皆さまに、心よりお見舞い申しあげます。被災地の復興をお祈り致します。
by suiko108blog
| 2020-11-13 00:10
| 絵巻水滸伝人物名鑑[完全版]
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Comments(6)
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こんばんは。
絵巻水滸伝の李忠は恰好いいんですよねぇ。 時折出てくる時の苦み、渋みがたまりません。 個人的には、あの桃花山で時間稼ぎの 戦いにて、棒で氷を探りながらゆっくり 歩み去っていくあの後ろ姿。 あの感じすごくツボでした。絵巻水滸伝の 凄味とも言うべき魅せ方を感じましたねぇ。 自身の内なる虎~ やはり恰好いいな。李忠のアニキは!
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> 雲海さん
おはようございます! 李忠アニキ、ひそかに大人気!? 特典ジクレーのご指名が入ったこともあるんですよ……ビックリしましたが、分かってらっしゃる! 呼延灼や林冲にはなれませんけど、李忠になら……と思わせてくれるところがありますよね。それだって、棒一本で世渡りしたり、史進・魯智深とタッグを組んだり、呼延灼に立ち向かうのは、なみたいていの勇気ではありません。 やはり、彼も堂々たる好漢。それも、好漢になりきれない人間の気持ちも分かってくれるオトコでしたね。 ![]()
こんばんは、お疲れ様です、昨日今日と暖かくていい天気の一日、洗濯物がよく乾いて助かります。
そうだよな雲海さんが言われるように、平面な原典水滸伝を立体的な奥行き持たせた水滸伝が絵巻水滸伝だと思うんですよ、 その最たる人物描写の一人が李忠アニキですかね、先走る弟分のというより本当の弟のような周通さんを、口ではボロクソに言っていても いつも心配していたり、金翠蓮さんにしてもアニキが関わることで最後に幸せをつかんだと思うんですよね、アニキには少し残念でしたが 翠蓮さんに手が届きませんでした、そういえば自分にも遠い昔に届かなかった!!という思い出がありましたね 笑 自身の内なる虎、う~んいいですね、飼いならせるか?食われてしまうか?ですかね 笑
> 中道さん
おはようございます。今日も暖かくなるようで嬉しいですね。 おお……やはり中道さんにも翠蓮さんがおりましたか……!切ない思い出も、人生の華。シラノのセリフにそのようなのがありましたね。かなわぬ恋も、その思い出がないよりもよい、というような。 李忠アニキも、そんな思い出があったからこそ、冬青ちゃんに横恋慕する周通を止めきれなかったのかな。 なにもかもがシブイ、アニキ……! ![]()
"僻"の字が気になりました。ひがみ、ではないですよね。
かたすみの、が合うのかなと思いました。 平凡で、かたすみにあって目立たず、ともすれば忘れられそうな境遇の人にも 照らすことを忘れない、そんな星のような気がしました。
> てるさん
こんにちは! てるさんはきっととても優しい人ですね。 この字は、たしかに気になりますよね。もし、自分がこの星だったら…… 121回で、李忠みずから語っています。 「お前は“からっぽ”、俺は“すみっこ”。心当たりがあるだろう」 好漢たちのもつ星には、よくない意味の字もありますが、じっくりと味わってみると、それぞれに妙味がありますね。人間も、人生も、明るく強い面だけではないですから……。 周通の名セリフが響きます。 「見てみろよ、どの星だって美しいぜ」 今夜も、彼らの星が我々を照らしています。 |
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