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2020年 11月 06日
絵巻水滸伝人物名鑑[完全版]其之三十八
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 第73位 地隠星“白花蛇”楊春
(ちいんせい はっかだ ようしゅん)

大桿刀(柄の長い刀)の使い手で、あだ名は“白花蛇”。噛まれたら三歩も歩かぬうちに死ぬという、猛毒の蛇の名前である。もとは“神機軍師”朱武らと少華山に塞を構え、官兵も手が出せないほどの勢いだった。陳達が“九紋竜”史進に捕らえられると、助命のため朱武とともに山を下りて駆けつけた。史進を救出した華州戦の後、少華山をたたんで梁山泊入りし、戦闘では陳達と共に史進の副将につくことが多かった。それは、彼のひそやかな人生の最期まで、変わらなかった。

楊春は、懐に二匹の毒蛇“白公子”と“白公主”を飼っていた。ひそやかな蛇は、その牙に猛毒を隠している。“隠”とは、隠れること、隠されたもの。目にははっきり見えねども、確かにそこに寄り添うもの──智の朱武、勇の陳達の陰に楊春いてこそ、少華山の均衡は保たれていたのだ。


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我々は決して負けない!! All Men Are Brothers      梁山泊一同

被害に遇われた皆さまに、心よりお見舞い申しあげます。被災地の復興をお祈り致します。



by suiko108blog | 2020-11-06 00:00 | 絵巻水滸伝人物名鑑[完全版] | Comments(4)
Commented by 雲海 at 2020-11-06 22:21 x
こんばんは。
陳達とはコンビで最期までコンビでしたねぇ。
意外と正反対の感じのひとって仲良くなれる
んですよねぇ。
思えば、私の亡くなった親友とは、まったく
似たとこが無かったように思います。不思議ですねぇ。
で、今になると似たとこが出てきてる自分が
不思議です。
Commented by suiko108blog at 2020-11-07 08:52
> 雲海さん
おはようございます。梁山泊に“コンピ”は多々あれど、それぞれに独自の味わいがありますね。
そして、似てない同士に見えても、きっと、見えないところにある大切ななにか、を共有しているのではないでしょうか。
双子は、一緒にいる時は違いが目立ち、別々にいると共通点が目立つようになるそうですよ。
友達や親子にも、いえるかもしれませんね。
今日は立冬。そろそろ美味しいお鍋と熱燗の季節ですね。懐かしい人を思いながら、お銚子を傾ける……梁山泊のみんなも、今年(?)は、そんな冬を過ごしそうです。
Commented by 中道 at 2020-11-07 23:07 x
こんばんは、お疲れ様です、暖かい立冬ですね、こちらは雨がシトシトと降っています。
さて絵巻水滸伝戦死場面史上ぼくの中では今のところ一番の義兄弟の最後でしたね、義兄弟というより本当の兄弟のような信頼関係でしたが、
因みに二番目は韓将軍の、人前では決して外さない仮面が飛んでしまっての最後でしょうか、そういえば両方とも矢でしたね、やはり飛び道具は怖ろしい、
二人の弟をいっぺんに失って大兄貴朱軍師の心中察して余りありますが、それは呼延将軍然り、関菩薩も、裴鉄面も、蒋敬さんも、混世魔王も、小七さんも、
船火児殿も、美髯公殿も、楊雄さんも、蔡慶さんも、朱富さんも、鄒潤さんも、黄信殿も、和尚に武行者に林教頭、そして黒旋風、ようするにみんなですね、
今年は梁山泊のそんな冬ですね、そうそう李忠さん、燕順親分ももう鬼籍に入るのが残念ですね・・・・・。
Commented by suiko108blog at 2020-11-08 12:05
> 中道さん
こんにちは!まったくですね。そろそろ……と、おでんの具を買ったとたんに、東京も暖かさが戻ってきました。
義兄弟、前後して……というのは多かったですが(仇討ちに出て行ったり)、同時に、というのは他にはなかったような?(解珍と解宝は本当の兄弟ですし)
みんなが大切な人を失ってしまった戦いでしたが、そのすべての哀しみに寄り添ってくれる宋江がいるのは、ひとつの救いかもしれませんね。だから、タイトルが「及時雨」だったのか……。
来年はじまる最終章は、生き残った人々の物語です。お楽しみに!


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