『絵巻水滸伝 第二部 招安篇3 』ハイライト(9)
船団を指揮するのは、金陵水軍統制官・劉夢竜である。江南の水郷・雲夢沢に代々続く水軍の将の家柄である。船と水戦の奥義を究め、“河伯”──水の神の名を持つ男だ。その生まれるにあたり、母親は腹に二匹の黒竜が入る霊夢を見たという。かつて梁山泊との戦いで、弟の劉夢驥を殺されている。
「水上に死ぬのは劉家の誇り──だが」
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