人気ブログランキング | 話題のタグを見る
2020年 10月 19日
英語で好漢(56)
ちょっと肌寒いくらいになりましたね。
今週、23日は「霜降」。
酷暑の記憶も鮮明なまま、季節は早くも冬に向かってまっしぐらです。
気持ちの方も、方臘篇が終わり、なんとなく気が抜けております。
心は早くも“来年”へ……!

ではありますが、今週も好漢たちのあだ名を粛々と英訳してまいります。
“四海兄弟”の魂を世界へ!
それが『絵巻水滸伝』の夢なのです。

好漢のあだ名の英訳は、パール・バックの訳を基礎に、オリジナルを加えています。
英国在住の作家で、語学とセンスに優れた入江敦彦先生には、多大なご協力をいただきました。

さて、今日の兄弟は……梁山泊で“先生”といえば、呉用と、この人。

The Clever Star
among the stars of earth
The Pharmacon「ザ・ファルマコン」

スバリ、“薬”です。
そして、薬といえば、そう、「地霊星 神医 安道全」ですね。
英語で好漢(56)_b0145843_21415585.jpg
“pharmacon”は、ギリシア語の“薬”を意味する言葉です。
薬局(“pharmacy”)の語源です。
日本では昔、お医者を『薬師』と呼びましたが、そんなニュアンスですね。
さて、この“薬”ですが、いわゆる「毒にも薬にもなる」もの。
治療薬と毒薬の、両方の意味をもっています。
ただ癒してくれる治療者“ヒーラー healer”とは違うのです。
安道全は、薬と毒を同じように使いこなす、ひとつの草から薬と毒を作り出せる、一筋縄ではいかない男。
生殺与奪の技をもった“神医”なのです。

He was the fifty sixth companion and a medical doctor with the Liang-Shan Warriors.
His skill at treatment was like a god, and he was called 'The Pharmicon'.
Originally he had his own treatment room in the Health Ministry.
He was kidnapped by the Liang-Shan Warriors.
They needed a good doctor for 'Welcome Rain'; who had a tumour on his back, which looked very serious.
They killed his young lover and he was falsely accused of murder by them. Anyway medical treatment was always his business. He did his best, even with the Liang-Shan Warriors.
During the Dark Guru War he was called back to the palace to treat the emperors illness.
Finally he became a principal doctor.


英語で好漢(56)_b0145843_18581166.jpg
我々は決して負けない!! All Men Are Brothers      梁山泊一同

被害に遇われた皆さまに、心よりお見舞い申しあげます。被災地の復興をお祈り致します。




by suiko108blog | 2020-10-19 00:00 | Suiko108 クロニクル | Comments(2)
Commented by 雲海 at 2020-10-19 21:44 x
こんばんは。
だいぶ寒くなりました。風邪、インフル、コロナの
三重奏でも、この先生がいれば・・・と
思ってしまいます。
「薬」シンプルですが味のあるいい訳ですねぇ。
毒とも薬とも・・・、カードの色も取扱い注意の
赤なのは・・・。道を誤ると最も恐ろしい漢なの
かもしれませんねぇ。
Commented by suiko108blog at 2020-10-20 08:59
> 雲海さん
おはようございます。
なるほど!この赤は、あの実験室とかの前に貼ってある、バイオハザード的な意味が……
たぶん正子先生は無意識に選んだと思いますが、なぜ安道全先生が赤?という謎が解けました!
安先生の薬を、薬にするか、毒にするか……これは患者の方にも覚悟のいることですね。


<< ★『絵巻水滸伝』WEB版 第...      トラチャン宣伝部長2周年! >>