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2020年 07月 06日
英語で好漢!(43)
もう7月!
あっという間に来年になっちゃいそう!?
なにがあろうと、『絵巻水滸伝』は前進します。

世界進出を目指す『絵巻水滸伝』が、好漢たちのあだ名を英訳しております。
もっと多くの人に、彼らの魅力を伝えたい!
そう、我々は、世界じゅうの好漢たちが、彼らの名前を自分の言葉で訳してくれる日を夢見ているのです。

好漢のあだ名の翻訳には、パール・バックの英訳を参考にしたほか、英国在住の作家で、語学とセンスに優れた入江敦彦先生の多大なご協力をいただいています。
入江先生はロックダウンのなかでも精力的に執筆活動をされています。
いよいよ、最終回!

さて、今日の兄弟は……蟹か茶碗か……

The Courageous Star
among the stars of earth
Eye of Heaven「アイ・オブ・ヘブン」

地英星 天目将 彭玘です。
英語で好漢!(43)_b0145843_22430994.jpg
天目といえば茶碗ですが、これは中国の天目山で使われていたタイプだから。
その天目山の名前の由来は、頂上付近に2つの池があるから……だそう。
しかし、彼の天目は「蟹座」に由来するようです。
蟹座ってちょっとすぐに形が思い浮かばないのですが、目に見えるのかもしれませんね。
蟹座は、二十八宿では「鬼宿」にあたり、死者が集まる不吉な星。
死体の山を築く男……なのでしょうか。
それとも、地上をじっと見下ろしている亡者の目?
なるほどと思わせる不気味な仮面をかぶっていますが、実はこう見えて子だくさん。
仮面の下は、やさしいお父さんなのです。
そういえば、蟹は卵がかえるまで甲羅の中で大切に育てるそうですよ。


英語で好漢!(43)_b0145843_18581166.jpg
我々は決して負けない!! All Men Are Brothers      梁山泊一同

被害に遇われた皆さまに、心よりお見舞い申しあげます。被災地の復興をお祈り致します。



by suiko108blog | 2020-07-06 00:00 | Suiko108 クロニクル | Comments(11)
Commented by Yukun at 2020-07-06 13:56
天目将 彭玘 is based on 実在の人物. 彼はヒーローです in 唐王朝。
Commented by suiko108blog at 2020-07-06 19:25
> Yukunさん
そうなんですか!詳しく教えてください!
Commented by 雲海 at 2020-07-06 21:27
こんばんは。
彭玘殿は素顔を拝見できましたが、韓滔殿は
素顔を見せないままにでしたねぇ。
この副将格のメンバーが早いうちに散ってしまったのが
悔やまれてなりません。この2人も生き残って
いたら、もっと死者は減ったのかも~と切ない
シュミレーションをしてしまいます。
Commented by suiko108blog at 2020-07-06 21:43
> 雲海さん
ほんとうに、彼らは早すぎましたね。
二人がいれば、威児だって……と思わずにいられません。
孤高の呼延灼が、さらにどんどん孤独になってしまって。もう小魚くんだけが頼りです。
韓滔の素顔、そういえばsuiko108も見たことがない!
意外とイイ男だったりして?
Commented by Yukun at 2020-07-08 00:47
《宋史》の記録,彭玘は将軍です。金軍を撃退した後,彼は汝州(今河南)の知事になった。
Commented by suiko108blog at 2020-07-08 09:11
> Yukunさん
教えてくれてありがとう!
彼はすごく活躍した将軍ですね。
水滸伝でも生き延びて欲しかったです!
Commented by suiko108blog at 2020-07-08 09:14
興味のある人は、このページとかを読んでみてね!
https://baike.baidu.com/tashuo/browse/content?id=222bebc5d9c25924b1bd5e69
Commented by てる at 2020-07-15 23:16
天と地で同じ字があっても、英語だと変わったりするのですね。
(天英星の花栄は The Heroic Star)
それぞれ生き様に合わせて変わるのはありとは思いますが、
"courageous"って「勇気のある」って意味ですよね、
英雄、英知、英断など思いつく英とは異なるような気がしたのですが、
英につながる意味を持っているのでしょうか?
Commented by suiko108blog at 2020-07-16 10:03
> てるさん
コメントありがとうございます。
あっ、本当にそうですね!
さすが水滸迷のみなさん、こういうツボを見逃さないところ、さすがです!

確認しました。
これは、パール・バック訳がそうなっているのです。
「英」は「花」に通じる意味をもつ字ですから、花栄には非常に相応しい字ですよね。たしかに、彭玘には“花々しさ”は感じませんが……。花栄は存在自体が花のように優れている(英)、彭玘はその勇ましさこそが彼の「花」(優れたところ)だと、パール・バック女史は考えたのでしょうか。そこまで使いわけているとしたら、彼女の水滸伝愛は凄まじいほどですね。
パール訳、深く考察していくと、いろいろな発見がありそうです。
研究したら、論文が書けるかも。
パール版はだいぶ前にブログにしたので、これを機会に記事を探してみますね。
Commented by てる at 2020-07-17 21:21
ご回答ありがとうございます。
勇ましさが優れたところ、花々しさ(英)につながる、
なるほど、です。深く読む必要性を感じました。

今後も本編、およびこのブログを読んで楽しみたいと思います。
Commented by suiko108blog at 2020-07-18 10:34
> てるさん
こちらこそ、改めてパール・バック版を見返す機会をいただき感謝しています。
やはり、彼女はただ者ではないですね。ノーベル賞作家ですし、すばらしい才能があるのはもちろんですが、中国への理解、水滸伝への愛……。
これからも水滸伝を通じて、いろいろな人、文化と交流していけたら嬉しいです。


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