世界がひとしく難局に立ち向かっている今、地球はひとつ……まさに『四海兄弟』を実感します。
好漢たちのように、諦めずに一歩一歩、進みましょう!
絵巻水滸伝は、昔から画集の人物紹介などに英訳を併記してきました。
当時から、いつか水滸伝を世界へ──と願っていたからです。
その夢も、着実に近づいてきています!
好漢のあだ名の翻訳には、パール・バックの英訳を参考にしたほか、
英国在住の作家で、語学とセンスに優れた入江敦彦先生の多大なご協力をいただいています。
さて、今日のヒーローは…………地獄の沙汰も……?
The Vanquished Star
among the stars of heaven
The Minos「ザ・マイノス(ミノス)」
(※通常は「ミノス」表記ですが、以前、作ったCD=ROM画集に収録しているイギリス人俳優さんのナレーション(渋い!)の発音が「マイノス」なので、どうしても「マイノス」のイメージが)
“この世の閻魔”こと、「天敗星 活閻羅 阮小七」でした!
あだ名英訳には、各国の神話からとられたあだ名も多く混じっています。阮小七は、ギリシア神話に登場するクレタ島の王様、ミノス王です。牛に変身したゼウスと、王女エウロペのあいだに生まれました。その異形の息子が、牛の頭のミノタウロス。ミノス王は、名工・ダイダロスに迷宮“ラビリントス”を作らせ、ミノタウロスを幽閉しました。ミノス王より、こちらのミノタウロスの方が有名かもしれませんね。さて、このミノス王ですが、死後は冥界の審判官になったそうです。各民族に、それぞれの“閻魔”がいると思うので、いろいろな言葉に訳される時が楽しみです!
ちなみに、ミノスは三人いる裁判官のうちの一人、閻魔王は、十人いる裁判官のうちの一人です。(もともとはインドの冥府の王“ヤーマ”でしたが、中国にきて、十王のひとりになりました)
我々は決して負けない!! All Men Are Brothers 梁山泊一同
被害に遇われた皆さまに、心よりお見舞い申しあげます。被災地の復興をお祈り致します。