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第55位 地祐星“賽仁貴”郭盛
(ちゆうせい さいじんき かくせい)
白装束に身を固め、方天画戟を使う寡黙な男。その姿が唐初の勇将・薛仁貴を彷彿とさせるため、あだ名は“賽仁貴”──「薛仁貴まさり」。薛仁貴も戟を使い、白衣を身につけた英雄であった。水銀の商人だったが、黄河で船が転覆し、故郷へ帰れなくなった。かつて画戟を習って相当な腕前であったため、同じく方天画戟を使う呂方の噂を聞きつけると、腕くらべに対影山を訪れた。しかし、毎日決闘しても勝負がつかず、隣り合う対影山の二つの峯を一つずつ仕切って試合を続けた。それでも二人は雌雄を決せず、ついに通りがかった宋江に仲裁されて戟を収めた。![絵巻水滸伝人物名鑑[完全版]其之三十三・三十四_b0145843_23285185.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201001/19/43/b0145843_23285185.jpg)
第54位 地佐星“小温侯”呂方
(ちさせい しょうおんこう りょほう)
後漢末の猛将・呂布の人柄に傾倒し、みずからも方天画戟を武器とした熱い男。そのため、あだ名は“小温侯”。「温侯」とは、呂布が受けた爵位である。姓は同じだが、末裔ではない。赤装束に身を固め、赤馬に乗る。もとは生薬をあきなう商人だったが、元手をすったため、対影山で強盗になった。“賽仁貴”郭盛とは宿命の好敵手で、連日、一騎討ちを繰り返していたが、なかなか勝負かつかなかった。それをたまたま通りかかった宋江、花栄に仲裁され、二人で梁山泊へ同行した。
二人の勝負は最期までつかなかったが、つける必要のなかったことは、二人もすでに悟っていただろう。彼らは互いが己の影であった。己と戦い、戦い続けて己を高めるていくことこそ、彼らの人生だったのだ。祐も佐も“たすける”である。彼らは戦うことで互いの成長を助け、戦場では分身のごとく補いあった。どちらかが欠ければ、残った影も消えるほかない。そのように結びついた二人であった。
我々は決して負けない!! All Men Are Brothers 梁山泊一同
被害に遇われた皆さまに、心よりお見舞い申しあげます。被災地の復興をお祈り致します。