第67位 地明星“鉄笛仙”馬麟
(ちめいせい てってきせん ばりん)
鉄笛を吹くのがうまく、ゆえにあだ名は“鉄笛仙”という。民族の滅亡を生き残り、その後は無頼の徒となった。いつ頃からか黄門山の賊となり、“摩雲金翅”欧鵬ら仲間四人で梁山泊に加入した。他の仲間は“神算子”蒋敬と“九尾亀”陶宗旺。時には駱駝に乗ることもあり、その風貌とともに“仙”の名を冠せられる神秘的な人物であった。
平時となく戦時となく、愛用の笛を手放さなかった。この鉄笛は楽器であり、武器であり、また遠方の味方に曲によって情報を伝えることもできた。なにより、民族の形見であった。
『明』とは、太陽と月であり、循環する時、そして光である。確かに存在し、生命を支配しながら、決して手には触れることのできない存在である。一族を失い、故郷を失い、自らの生きる目的をも失った馬麟は、さまよい続けた。黄門山に、梁山泊に仲間を見いだしはしたが、そこを家とはしなかった。
いま、解き放たれた馬麟の命は、月と太陽が照らす渓谷へと還っていった。それは、この地上のどこにもなく、時の彼方、彼の魂の源にある仙境である。
我々は決して負けない!! All Men Are Brothers 梁山泊一同
被害に遇われた皆さまに、心よりお見舞い申しあげます。被災地の復興をお祈り致します。