2018年 09月 18日
石宝の詩~戍鼓斷人行
   戍鼓斷人行 戍鼓に人行は断え
   秋邊一雁聲  秋邊に一雁の声あり
   露從今夜白  露は今夜より白く
   月是故郷明  月はこれ、故郷のあかり
   有弟皆分散  弟は有れど、みな分散し
   無家問死生  家の死生を問う無し
   寄書長不達  書を寄せど長く達せず
   況乃未休兵  況んや、乃ち未だ兵を休めざるをや

先日公開された「魔対魔(四)」で、石宝が最期に吟じた詩は、唐代の詩人・杜甫「戍鼓断人行」です。
杜甫が安史の乱で逃げまどっていた時の、その途上の嘆きを詠んでいます。
時は仲秋。辺境の月の光はさえざえと白く、雁のさびしい声がする。
本来なら仲間とともに雁行していく雁が、孤独に一羽……。
兄弟たちはどうしているだろう──。
雁は手紙を届ける鳥だというのに、長い長い戦乱のために、家族の消息を知ることもできない。
この戦は、いつまで続き、いつ家族と再会できるのか……。

たとえ戦が終わっても、二度と家族と再会することのかなわない石宝は、この一羽の雁よりも、寂しい存在だったかもしれません。
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我々は決して負けない!! All Men Are Brothers      梁山泊一同

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by suiko108blog | 2018-09-18 00:00 | Suiko108 クロニクル | Comments(4)
Commented by 中道 at 2018-09-18 21:18 x
こんばんは。
お疲れ様です、夜になると涼しい風が吹きますが日中はまだまだ暑いですね、
絵巻水滸伝では、呉用先生や柴進さんが時々詩を吟じますが、今回みたいに
ブログで意味を解説してもらえると有難いですね、いつもどういう意味なのか
気になっています。
もし運命が違っていて流星将軍が梁山泊の仲間だったら、これほど頼もしい
男はいなかったでしょね、最後に自分に思いを寄せてくれていた星珠さん
の幸せを祈れたのがせめてもの救いだったのかな?

P.S. そうです時遷さん、盧俊義隊ですからこれからの活躍が期待されますが
  彼の言葉、大阪弁?京都弁?とても日常聞きなれた言葉で親しみがもてます(笑)
  自分でも使っているかな?穆兄弟や王定六さんあと李俊さん、なんかとても丁寧な言葉使いで癒されます
  こういったキャラクター設定も先生方が相談しなが決めて行かれるのですか?
  いよいよ終盤戦ですが、まだまだこゅ~いキャラクターの登場にも期待しているところです!
Commented by suiko108blog at 2018-09-19 09:31
> 中道さん
おはようございます!
詩の内容が詳しく分かると、よりその人物の心情が理解できますよね。
柴進殿の詩はまだしも、呉用先生が選ぶ作品は、ちょっとマニアックだったりしますし……。
「この詩を解説して!」というのがあったら、教えてくださいね。
方臘軍の人たちが、もっと早く好漢たちと出会っていたら……。智取花石綱して太湖あたりに水塞を築いたりしたのでしょうか。でも真面目な人が多いからなぁ……
星珠ちゃんには幸せになってもらいたいですね。きっとなりますよ!
Commented by 出雲 at 2018-09-19 10:32 x
おはようございます。

今回の更新を読み終わった。
石宝は様々な続編の中で反派な人気キャラ、しかしほとんどは感情がなく、殺戮に専念する戦争機器である。
森下先生が書いた石宝は人間の一面を示している、感慨深い。關勝の言う野猫の物語は感傷を加えたTAT
好漢の主人公たちにとって、たとえ敵も同類だとしても。
絵巻では反派が昔の事を掘り起こしている、物語だけでなく、人物の性格も豊富である。
中国のファンの皆さんは多くの4寇人物の外伝を見たい、いつか実現できるほしい(事実上、蘇州編では、郭世廣と石宝、呂師囊と石宝の間に何があったのか気になる人がいます。そして征遼篇以降、兀顏延壽と答里孛は後に西遼を作りましたか……このような質問もある>_<

絵巻のおかげ、多くの中国読者は『詩経』『春秋』『墨子』『論語』『東京夢華録』『渭南文集』を何度も読み返しました。
しかし、やはり森下先生の引用を完全に見分けることはできない。
だから、機会があれば、絵巻によって引用された詩詞と典故、専門の注釈をつけてください。
とにかく、先生たちの努力には感謝しています。
言えば、11月の特別企画とは何なのか?とても楽しみです。
また来週は中秋節だ、先生たちと兎ちゃんの祝日の楽しみを祈ります。

では。
Commented by suiko108blog at 2018-09-19 18:25
> 出雲さん
こんばんは!いつも感想をありがとうございます。
中国の読者の皆さんも、とても勉強熱心ですね!本当に水滸伝が好きな事が分かります。
ついに石宝も死んでしまいましが、彼は苦しみの果てに、“光”に辿り着いたように思います。
方臘軍では、呂師嚢と石宝の闇が特別に深い物でしたが、その二人が“明使”だったというのも、意味があったのかもしれませんね。
好漢以外の外伝!それも面白そうですね。いいアイデアをありがとうございます。
中国での出版を目指して、これからも応援してくださいね!


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