
“花和尚”魯智深(かおしょう ろちしん)
俗名・魯達(ろたつ)。延安府(現在の陝西省)の提轄(軍吏)であった魯達は、義侠心あふれる好男子でした。しかし、ある時、薄幸の女芸人・金翠蓮(きんすいれん)を救うため、図らずも犯罪者となってしまいます。やむなく延安を出奔した魯達は、やがて、不思議な縁に導かれるように五台山(現在の山西省)で出家します。
法名は“智深”、背中に僧侶らしからぬ見事な牡丹の刺青をしていたため、以後はあだ名を“花和尚”~入れ墨和尚~と呼ばれることになります。
義に厚く、酒と自由を愛する魯智深は、中国でも屈指の人気を誇る好漢です。
六十二斤の禅杖を自在に操る天衣無縫の快男児、“花和尚”魯智深は、ある時は風のごとく、ある時は炎のごとく、大宋国を暴れまわります。