このブログを始めたのは、2006年10月。当時は楽天ブログでした。
『絵巻水滸伝』書籍版の刊行が始まり、その告知のために始めたものですが、なんと、いつの間にか10年以上が経ちました!
あの頃は、まだまだ先の事まで考えられず、方臘篇も遥か彼方のことだったのに……。
そんな当時を振り返りつつ、新しい読者さんは当時のブログも知らないと思うので、再録シリーズ開始です。
昔に読んだ、という方も、たぶん忘れていると思いますので、懐かしく思い出してみてくださいね!
まずは史進!
『絵巻水滸伝1巻 登場好漢』
“九紋竜”史進(くもんりゅう ししん)
史進は華州華陰県(現在の陝西省)にある史家荘の長者の一人息子です。背に九匹の竜の刺青を持ち、そのためあだ名を“九紋竜”~九匹の竜~と呼ばれていました。
彼はある中秋の夜、ひとりの旅の武芸者と出会います。その人こそ、元禁軍棒術師範であり、幻の王家棒術最後の伝承者、王進その人だったのです。王進の薫陶により史進は武芸十八般の奥義を極め、自由を求めて江湖へと旅立ちます。
この時、史進は十八歳。血気盛んで任侠を好む史進の行く先には、常に戦いと出会いが待ち構えています。
水滸伝に登場する最初の好漢として、多くの人に鮮烈な印象を残す史進。この若き侠客が絵巻水滸伝ではどんな宿命を辿るのか…それはまだ誰にも分かりません。
