『絵巻水滸伝 第9巻〜大戦梁山泊 』ハイライト(51)
「どうした、老九。客か」

裏手にある厨から、青菜を手にした男が顔を出した。腕まくりをして、包子でも作っていたものか、服には粉が少なからずついている。老九が慌てて駆け寄った。
「赫様、そのような出で立ちで」
「お前が酒を買いに行ったきり、なかなか帰らないのでな」
男は客人を見て、穏やかな笑顔を浮かべた。
「俺の包子が食えるとは、お前は運のよい男だぞ」
赫思文は両腕を延ばし、半ば闇に隠れるように立っている宣贊の肩を抱き寄せた。厨から漏れる灯が、“醜郡馬”宣贊にはひどく眩しく思われた。
赫思文は、関勝、宣贊とともに誓いを立てた、三人目の義兄弟だった。
※文中の『赫思文』は、正しくは

です。
(『第65回 大戦梁山泊』より)
『絵巻水滸伝/『第122回 愚者の宴(一)』公開中!(
キノトロープ/絵巻水滸伝)
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