『絵巻水滸伝 第9巻〜大戦梁山泊 』ハイライト(41)
「しかし」
柴進は、一同を見回した。盧俊義たちはそれで助かるが、牢に残った“朦朧”と“無息”は、そのまま処刑されることになる。
「それが、“鶏狗”や」
時遷が言った。姿形も歳も出自も全く異なる男たちが、声を揃えた。
「我ら、もとより生を求むるものに非ざるなり」
部屋にいた“鶏狗”たちは、みな柴進の食客として長く養われてきた者たちだ。彼らはこの時のために生き、柴進のために死ぬのだ。
止むること、あたわず──“飛脚”が言った。誰にも止めることはできない、と。名もなき男たちの顔に、柴進すら侵しがたい、誇りがあった。
(『第64回 虚実』より)
『絵巻水滸伝/「第121回 彼方の岸・嘆きの門(二)」公開中!(
キノトロープ/絵巻水滸伝)
我々は決して負けない!! All Men Are Brothers 梁山泊一同
被害に遇われた皆さまに、心よりお見舞い申しあげます。被災地の復興をお祈り致します。
平成28年熊本地震災害義援金
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