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2015年 03月 26日
『宋江三十六人賛』(28)
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   “一直撞”董平


北宋時代、梁山泊に集まった好漢たちの物語は、はじめから今の「水滸伝」の形をとっていたわけではありません。
『宋江三十六人賛』は、『水滸伝』の誕生に先駆けて、南宋時代(1127~1279)に書かれた宋江ら三十六人の仲間を讃える文章です。
もともとは画がついた“画賛”でしたが、画は散逸して、今では文章だけが残っています。

古文ですし、当時の世相を色濃く反映しているので、訳すのは大変に難しいです。
分からない言葉もたくさんありますが、なんとか頑張って読んでいってみましょう。
南宋時代の梁山泊にはどんなメンバーがいたのか、そして、彼らはどのような人物としてイメージされていたのでしょう。

※訳文はあくまで素人の推測・想像ですので、多少とも合っているのかどうか、まったく分かりません。
皆さんのご意見、識者のご教授をお待ちしています!

   “一直撞”董平

 昔樊将軍(昔、樊将軍は)
 
 鴻門直撞(鴻門に直撞し)

 斗酒肉肩(斗酒と肉肩)

 其言甚壮(其の言は甚だ壮)


「昔、樊将軍は鴻門に直撞し、斗酒と肉肩。其の言は甚だ壮。」

みんな大好き“風流双槍将”の登場です!
五虎将に列し、『水滸伝』では15位の好漢ですが……そんなのは小さなことですね。
こちらでのあだ名は“一直撞”、“まっすぐに突っ込んでいく”のような意味です。
『水滸伝』でも、先陣破りを得意とし、“董一撞”とも呼ばれると書かれていますね。
樊将軍は御存知、漢の高祖・劉邦の武将だった樊カイです。
劉邦が項羽によって鴻門の会で暗殺されそうになった時、護衛を薙ぎ倒してその場に飛び込み、
危ういところで暗殺を防ぎました。
斗酒と肉肩は、項羽が彼を壮士と称賛し、一斗も入る大きな酒壺と、豚の生の肩肉を与えたというエピソードのことですね。樊カイはその場で酒を飲み 干し、生肉をムシャムシャと食べ尽くし……“風流”はどこへ……?
という疑問はさておき、『水滸伝』では“風流双鎗将”“英雄万戸侯”の二筋の旗を背中にさし、ちょっと大言壮語気味に思われている董平ですが、
もともとは樊カイのように勇壮、豪快な人物だったようです。
危険な場所へも、迷いなく真っ直ぐ突っ込んでいく、男の中の男ですね。

今回はsuiko108的に超解釈しなくても、

「古の樊将軍は、鴻門の会に乱入し、一斗の酒と豚の肩肉をたいらげた。その言葉も勇壮で、たいしたものだ」

という、とても普通の内容です。
もっとも「其言甚壮」というのが、樊カイが堂々と項羽に直言したことを言っているのか、
董平殿の口達者なことを言っているのかは、ちょっと分かりません。
どうもこの『三十六人賛』が素直に読めないのは、suiko108に問題があるでしょうか……。


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by suiko108blog | 2015-03-26 00:22 | Suiko108 クロニクル | Comments(0)


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