『絵巻水滸伝 第8巻〜替天行道 』ハイライト(32)
呼延灼は烏騅の馬腹を蹴ると、中軍を率いて一直線に砦に向かった。双鞭が麦を刈るごとく敵の頭を薙ぎ払い、道を拓いた。常ならぬ“軍神”の暴走に、中軍を成す元連環馬兵たちすらたじろいだ。やがて殺到する雑兵の彼方に城門が見えた。一気に門まで疾駆しようとした呼延灼の面前に、悠然と馬を進めた武将があった。
(得たり、曽弄!!)
紛れもなく曽頭市の主・曽弄である。漆黒の馬に跨がり、手には鉄骨朶を掲げている。馬がぶつかり、三振りの得物が交わった。
(『第59回 天道』より)
『絵巻水滸伝/「第116回 迷・後篇」』公開中!(
キノトロープ/絵巻水滸伝)
我々は決して負けない!! All Men Are Brothers 梁山泊一同
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