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2015年 01月 29日
『宋江三十六人賛』(26)
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   “青面獣”楊志


北宋時代、梁山泊に集まった好漢たちの物語は、はじめから今の「水滸伝」の形をとっていたわけではありません。
『宋江三十六人賛』は、『水滸伝』の誕生に先駆けて、南宋時代(1127~1279)に書かれた宋江ら三十六人の仲間を讃える文章です。
もともとは画がついた“画賛”でしたが、画は散逸して、今では文章だけが残っています。

古文ですし、当時の世相を色濃く反映しているので、訳すのは大変に難しいです。
分からない言葉もたくさんありますが、なんとか頑張って読んでいってみましょう。
南宋時代の梁山泊にはどんなメンバーがいたのか、そして、彼らはどのような人物としてイメージされていたのでしょう。

※訳文はあくまで素人の推測・想像ですので、多少とも合っているのかどうか、まったく分かりません。
皆さんのご意見、識者のご教授をお待ちしています!

   “青面獣”楊志

  聖人治世(聖人の治世)

  四霊在郊(四霊は郊にあり)

  汝獣何名(汝の獣の名は何ぞ)

  走曠労労(走ること曠にして労労)


「聖人の治世、四霊は郊にあり。汝の獣の名は何ぞ、走ること曠にして労労」

梁山泊17位の好漢である“天暗星”青面獣・楊志がようやく登場です。
『水滸伝』の「智取生辰綱」では主役(?)を張り、『水滸伝』のもとになった『大宋宣和遺事』でも主要人物のひとりですが……一体どんな賛なので しょうか?
これは比較的分かりやすい賛です。
「四霊」は青龍、白虎、朱雀、玄武のこと。「郊」は日本語でも「郊外」などといいますが、城外の比較的近い範囲のことです。
聖人の都の四方には四霊獣がいて、国を守っていると考えられていました。
「曠」は、だだっぴろい、のびのびしている、怠ける、ゆるい、からっぽ、虚しい……などの意味に使います。「労」は「疲労」「徒労」「苦労」 の……なんだか雲行きがあやしくなってきました。


気を取り直して、suiko108的に超解釈してみると……

「聖人の治世は、ありがたい四霊獣が天下を守っているという。“青面獣”よ、お前の“獣”は一体どんな生き物だ? 虚しくウロウロと走り回って、へとへとに疲れ果てても、すべては徒労、無駄骨だ」

なんということでしょう……もう説明の余地もありません。
楊制使、『三十六人賛』でも全力でディスられています……!


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  我々は決して負けない!! All Men Are Brothers          梁山泊一同

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by suiko108blog | 2015-01-29 00:00 | Suiko108 クロニクル | Comments(2)
Commented by 水滸無双 at 2015-01-31 16:00 x
こんにちは。
青面獣殿は好きな好漢の一人ですが、ひどい扱いですね。
順位も下がっているし、内容もすでに”賛”ではありませんね(笑)
さすが天”暗”星、本編でも先行き明るくはありませんが、最後まで頑張って欲しいです。
では。
Commented by suiko108blog at 2015-01-31 21:59
水滸無双さん
『水滸伝』の楊志も、任務に失敗して逃亡、高求にもお説教され、無銭飲食に自殺未遂にパワハラに……と大変な扱いですよね。退場の仕方もひどいし。
この三十六人賛は、ちょっと大げさに訳しすぎたかもしれませんが……ある意味、楊志のイメージは一貫しているのかもしれません。
さすが天暗星としか言いようがありません……。
せめて絵巻ではいいところを見せてほしいですね。


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