『絵巻水滸伝 第7巻〜軍神独歌行』ハイライト(21)
呼延灼は、目を疑った。二竜山の軍勢が現れたことに──ではない。彼の目は、鋼鉄の禅杖を風車のように振り回す、巨漢の僧侶に釘付けになっていた。その顔を知っていた。失意の朝、金色の雨の中で擦れ違った僧侶の顔だ。一生忘れまいと思っていた、顔だった。

あの時、呼延灼は救われた。天に道を示されたと──そう信じた。
それなのに、同じ顔が今、敵として、賊して、眼前にいた。
魯智深もそれに気がついた。
魯智深は少しだけ目を見開いてから、にやりと笑った。
もはや銅鞭と禅杖は、火花を散らす以外になかった。裂帛の気合とともに、二人の体はぶつかり合った。
絵巻水滸伝(第7巻)(第五十三回 軍神独歌行より)
我々は決して負けない!! All Men Are Brothers 梁山泊一同
被害に遇われた皆さまに、心よりお見舞い申しあげます。被災地の復興をお祈り致します。
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