『絵巻水滸伝 第6巻〜祝家荘風雲』ハイライト(12)
血が迸り、聚義庁の梁を赤く濡らした。誰もが息を飲み、言葉を飲んだ。
一本の腕が、床の上にごとりと落ちた。“鼓上蚤”時遷の腕ではなかった。
「……雄さん!!」

床に広がる血だまりの中に、楊雄が幽鬼のごとく佇んでいた。左肩から、ぼたぼたと血が垂れている。その血を浴びて、時遷は惚けたように腰をついていた。
楊雄は、呻きもせず、眉すらも動かさず、ただ首だけを動かして、壇上の晁蓋を見た。ゆっくりと腰をかがめて、床に転がる腕を拾った。その腕を、晁蓋に向け、突き出した。
「この“病関索”の腕、証として不足はあるまい……!!」
絵巻水滸伝(第6巻)(第四十四回 決別より)
我々は決して負けない!! All Men Are Brothers 梁山泊一同
被害に遇われた皆さまに、心よりお見舞い申しあげます。被災地の復興をお祈り致します。
東北地方太平洋沖地震消息情報検索
日本語、英語、韓国語、簡体字中国語、繁体字中国語の5カ国語に対応しています。