『絵巻水滸伝 第6巻〜祝家荘風雲』ハイライト(4)
祝朝奉は鋭い双眸で部屋の中を見回した。祝家の屋敷の広間には、祝龍ら三人の兄弟と、欒廷玉が顔を見せていた。
梁山泊六千六百の兵に対し、祝家荘側は祝朝奉、祝龍、祝虎、祝彪、欒廷玉を中核に、祝家が養う精鋭二千余、その他、下男や作男、また扈家荘の壮丁を合わせて四千余りの手勢を揃えた。相手は遠征の軍であるから、決してこちらに不利な数ではない。
「宋江を捕らえろ。殺してもよい。奴を朝廷に差し出し、祝家荘の武勇を天下に示すのだ」
絵巻水滸伝(第6巻)(第四十二回 戦火より)