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2010年 07月 06日
『絵巻水滸伝』ハイライト(41)
『絵巻水滸伝 第4巻〜清風鎮謀叛』ハイライト(5)


「化け物だ……!!」
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 象のような太い脚。みっしりと剛毛の生えた巨体と、らんらんと輝く眸。漆黒のたてがみは逆立って、頸を振るたび炎のようにざわめいた。そして、その馬とも思えぬ馬の上に、さらに巨大な漢が、刺だらけの武器を担いで跨がっていた。“狼牙棒”──柄の先の鉄球に鋭利な刺を植えた武器は、刺で敵を切り裂き、鉄球で叩き潰す。水牛を引き倒すほどの膂力と、熟練を要する必殺の武器だ。
 この恐るべき武器を自在に操れるような男は、青州広しいとえども一人しかない。
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「“霹靂火”秦明!!」
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絵巻水滸伝(第4巻)(第三十回 霹靂火より)

by suiko108blog | 2010-07-06 01:18 | 絵巻水滸伝のススメ | Comments(2)
Commented by 小白眉 at 2010-07-08 18:33 x
秦明の登場シーンは何度読んでもしびれるね。
飛熊は欧州原産の重種かな?
絵巻の馬は乗り手の良くあってます。


周辺国から馬が献上されたくだりがよくありますが、当時の馬はあまり優秀ではなかったのでしょうね。
Commented by suiko108 at 2010-07-09 00:39 x
モンゴル馬も小柄ですが、中国の馬もあまり大きくないイメージですよね。普通の馬では、秦明が乗ったら可哀相……わざわざ西域の馬を手に入れたのかもしれません。
好漢たちの馬、本当にそれぞれの乗り手にぴったり合っています!


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