『絵巻水滸伝』第二部、いよいよ先月より「遼国篇」が始まりました。ここまでの物語をハイライトシーンで振りかえってみましょう!
『絵巻水滸伝 第1巻〜伏魔降臨』ハイライト(2)

その時、一陣の涼風に月にかかる雲が動いた。
一条の光が射し込む。
王進は、思わず息を飲んだ。

月光を浴びて躍動する竜。
(“九紋竜”──)
それは背に九条の竜を入れ墨した、十七、八と見える若者だった。肌ぬぎになり、身の丈ほどの棒を手に型を取っている。白玉のように輝く若者の背中には、九匹の竜が跳梁していた。
(これが──史進か)
絵巻水滸伝(第1巻)(第一回 王進より)