
関勝が軍を去る契機となった、最後の戦い。密林の決戦で、三人は義兄弟の契りを結んだ。
同年同月同日に生まれることはかなわずとも、死ぬ時はともに死のう。
あれは、死ぬことを覚悟したうえでの誓いではない。三人がともに倒れる時まで、生き続けようという誓いではなかったか。
「あの時、関兄は──お前に生きろと言ったのだ」
眼が合うと、カク思文は笑った。いつもの、穏やかな微笑みだった。
そして、その笑みの下に、誰よりも強く、熱い心を秘めていた。それが、カク思文という男であった。
第五問の答えは
““井木カン”カク思文でした!
(「絵巻水滸伝・第10巻・69回『天命』」)
※“大刀”関勝の義兄弟にして、“醜郡馬”宣贊の親友。
たぶん108人の中で一番の良識人、心優しきカク思文です。
個性の強すぎる人々に囲まれ、物語中ではいまひとつ目立てないような気がしますが
(武芸十八一般を修めているのに!)、穏やかで寛容な人柄は梁山泊中では希有な存在です。
みなさん、彼のことを忘れずに、たまに注目してあげてくださいね。