“智多星”呉用は、仲間との連絡にしばしば白い鳩を使います。現在公開中の第81回「回天・前篇」でも重要な役を演じていますね。
中国史上で最初に伝書鳩を使った記述は、唐代の宰相・張九齢に関するものだと云われています。張九齢は玄宗時代の宰相で、詩人でもあり、硬骨の人でした。彼は若い頃、家にたくさんの鳩を飼っており、これを「飛奴」と呼んで、足に手紙を結びつけて友人たちと書簡のやりとりをしていたそうです。
鳩は地球の磁場を感じて位置を知るそうです。呉用が使う「飛奴」は、梁山泊にある晁蓋の四阿“慕天亭”に戻ってくるように仕込まれています。
『絵巻水滸伝/第81回「回天・前篇」』公開中!(
キノトロープ/絵巻水滸伝)