★歩兵軍将校
十七名いる歩兵を率いる頭領たちです。少数の兵で遊撃部隊的な働きを担うことが多く、敵の城市などへ潜入し、攪乱や煽動を行うこともあります。
80★地鎮星“小遮ラン”穆春
(ちちんせい しょうしゃらん ぼくしゅん)
“没遮ラン”穆弘の弟で、あだ名は兄の“没遮ラン”にならって“小遮ラン”だが、武芸は兄に遠くおよばない。愛猫の“玉環”をなによりも大事にしている。
掲陽鎮の長者である穆太公の次男坊。父親は穏やかな人物だったが、兄弟は揃ってやくざ者に成長する。長江沿岸の大都市である江州は土地柄も荒々しく、李俊、張横、穆弘の三覇がそれぞれの土地を仕切っていた。穆春も兄の穆弘とともに掲陽鎮の盛り場を縄張りとし、宋江が“病大虫”薛永に金を恵んだ時は手下と因縁をつけに行った。しかし、薛永に返り討ちにされ、兄の助太刀を頼みに家にかけ戻る。
その後、宋江の名を聞いて屋敷で大いに歓待し、江州へ攻め寄せた梁山泊軍に加わった。梁山泊では穆弘は騎兵に、穆春は歩兵に配属される。兄弟で宿星が天・地に分かれているのも珍しく、穆兄弟と宋江・宋清だけである。