★歩兵軍将校
十七名いる歩兵を率いる頭領たちです。少数の兵で遊撃部隊的な働きを担うことが多く、敵の城市などへ潜入し、攪乱や煽動を行うこともあります。
85★地伏星“金眼彪”施恩
(ちふくせい きんがんひょう しおん)
あだ名は“金眼彪”。「彪」とは、虎の子の中に必ず一匹まじっているという獰猛な子虎のこと。金色の目を持ち、その目には“人には見えないものが見える”という。戦闘時にも衣装に凝るしゃれ者でもある。
もとは孟州牢城の典獄の御曹司で、ひととおりの武芸は修めたが、武芸よりは商才に長け、交易場の快活林を仕切って月に二三百両の冥加金を稼いでいた。しかし、新参の無頼漢に叩きのめされ、縄張りを奪われてしまう。そこへ流罪となって来たのが、虎殺しの武松であった。施恩は武松を厚遇し、快活林をめぐる抗争の助太刀を頼む。ところが、縄張りは取り返したものの、武松が中秋の鴛鴦楼において土地の軍官を一家皆殺しにしたために、一緒に故郷を出奔することになってしまう。二竜山へ、梁山泊へと、施恩はどこまでも武松についていく。