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2009年 03月 05日
水滸伝の不思議-絵巻水滸伝的考察1
水滸伝中において、役職中の順序と席次は一部一致しない。
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たとえば、第9位の花栄ではなく、第15位の董平が五虎将に選ばれたのは、花栄には主力部隊よりも弓兵を含む遊撃部隊の指揮官がふさわしいと判断されたためであろう。董平は武芸、軍略には優れるが、その戦い方に個人的な癖があり、臨機応変の冷静な判断、機敏な対応が必要とされる驃騎部隊には適さない。八驃騎筆頭には、冷静かつ柔軟な思考を持つ花栄こそ適任であるといえるだろう。
また、八驃騎の中でも、徐寧、楊志、索超より席次の高い、第16位の張清が五番手に下ろされている。張清は礫を持てば無敵であるが、個人的な武芸は上位の四人に劣り、またその軍は敏捷であるが、副将二人も飛び道具をと得意とするなど軍としては繊細なきらいがある。出合い頭には勝利できても、突破されればもろい。第12位の朱仝が六番手にくるのは、朱仝は攻撃や突破よりも抑えや援護に巧みであるためだろう。

by suiko108blog | 2009-03-05 01:13 | Suiko108 クロニクル | Comments(2)
Commented by 耶律夷列 at 2009-03-06 22:15 x
 朱仝は確かに「普段は後ろにいて必要なときに必要なところへ投入するべき頼りになる人」という気がしますね。7位8位に史進、穆弘が来るのはさらに単純な破壊力を加えるための駒ということでしょうか(頭を使う必要がある指揮官としては心許ないので..)。
 席次と役割ごとの順序が一致しない点は以前から不思議に思っていて、比較的単純な十六小彪将だけは楊林が十五位である点は番外の遊撃要員だから、トウ飛の名が最後に挙がることが多いのは彼もそういう傾向があることと史進、穆弘同様やはり単純な破壊力の追加のための駒(初陣でも最期でも頭の悪さを露呈してしまっていますし)だからだろうと結論づけましたが他ははっきりした結論が出せずにいます。特に複雑な歩兵将校13人の順序にはいまだに全くお手上げです(戦力としてはあてにならない穆春が意外と上位ですし...)。
Commented by suiko108 at 2009-03-08 11:23 x
まったく水滸伝の謎はつきませんね。席次もしかり、役職順位もしかり…星の名前も、合っている人もいれば、「なぜ?」という人もいますし…。そんな疑問をいろいろ見つけてはあれこれ考え、自分なりの結論を出すのも、水滸伝の楽しみ方のひとつなのかも。
実は穆春はスゴイのかも…とか考えてみたり。それともピンチになるとお兄ちゃんが出てきてくれるから?考えていると楽しいですね!


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