「絵巻水滸伝・第2部」には、梁山泊の好漢たちのほかにも大勢の人物が登場します。その中から、討伐軍の中核をなす十節度使をご紹介しましょう。
“闌路虎”楊温江夏零陵節度使。“青面獣”楊志と同じ楊家の出だが、傍流である。楊家槍の使い手で、もとは官についていたが、わけあって盗賊となった。あだ名は“道を遮る虎”──厄介な邪魔者である。その名のごとく、仕事帰りの同業の山賊をも容赦なく襲い、恐れられ、また恨まれた。悪名高い山賊の頭目を殺し、その手柄で罪を許され、節度使となった。
※「闌」は、正しくは【手ヘン+闌】です。