「絵巻水滸伝・第2部」には、梁山泊の好漢たちのほかにも大勢の人物が登場します。その中から、討伐軍の中核をなす十節度使をご紹介しましょう。
“千手”項元鎮
瑯邪彭城節度使。弓の名手。その続けざまに矢を射ること、千本の腕を持つがごとし。歴戦の壮士で、額に大きな刀傷がある。
もとは芒湯山の賊で、泰山奉納試合で招安を受けた。その後、芒湯山に籠もったのが梁山泊の“混世魔王”樊瑞、“八臂那托”項充らである。芒湯山は項充の地元であったので、「項」というのは一帯に多い姓なのかもしれない。
※文中の「瑯邪」は、正しくは瑯【王+邪】です。
※文中の「芒湯山」は、正しくは芒【石+湯】山です。
※文中の「那托」は、正しくは那【口+托】です。