2010年 05月 23日
『絵巻水滸伝』ハイライト(20)
『絵巻水滸伝 第2巻〜北斗之党』ハイライト(10)

 その時、黄泥岡の張り詰めた空気の中に、のどかな歌声が割って入った。
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 若い男が天秤棒に二つの桶を吊り下げ、調子よく歌を口ずさみながら岡を登って来る。その後ろには、つまみものの入った盥を抱えた若い女の姿があった。近くの村の夫婦らしい。二人は林の中の殺気だった人影を見るや、ひゃっと叫んで踵を返した。その弾みで桶の蓋がずれ、ぷんと香ばしい匂いが漂った。
 酒だ。


 絵巻水滸伝(第2巻)(第16回 智取生辰綱より)
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by suiko108blog | 2010-05-23 01:14 | 絵巻水滸伝のススメ | Comments(0)


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