2009年 06月 05日
★梁山泊の108人 其之三十六
★歩兵軍頭領
歩兵は、騎兵が突撃・攪乱した後に敵に当たる戦闘の中核を成す部隊です。敵の城門に攻め寄せたり、城壁によじ登ったりもします。機動力よりも実際的な“強さ”が求められ、その将も、部隊を統率するというよりも、個人的武勇に優れ、そのカリスマ性によって自然と部下に慕われるような好漢が配置されています。馬に乗れないわけではありません。

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14★天傷星“行者”武松
(てんしょうせい ぎょうじゃ ぶしょう)


“行者”とは後の呼び名で、登場時にはあだ名はない。喧嘩相手を殺したと早合点し、故郷を出奔した。以後、すさんだ暮らしを送っていたが、“小旋風”柴進の屋敷に寄宿した折り、“及時雨”宋江と知己を得て、義兄弟の契りを結ぶ。
 その後、喧嘩の相手が生きていたことを知り、兄に会うため故郷へと戻っていく。生来の酒好きで、その道中の酒屋でも常人ならば三杯以上は飲めないという強い酒を十五杯も飲み干し、さらに景陽岡の人喰い虎を格闘のすえ殴り殺してしまう。英雄となった武松は、麓の陽穀県で歩兵都頭に取り立てられることになる。
 それほどの豪傑であった武松だが、その運命は過酷であった。陽穀県で再会した兄の武大は嫂の潘金蓮と不倫相手の西門慶のために毒殺され、それに復讐した武松は殺人者として孟州へ流罪となる。ここでは厚遇を受けた“金眼彪”施恩のために無頼漢・蒋忠を打ちのめし、その黒幕であった土地の軍官をも家族ともども惨殺する。孟州から逃れた武松は、“菜園子”張青のすすめで行者に身をやつし、青州二竜山へ逃亡の旅路につく。“行者”武松の誕生であった。
 行者とは有髪の修行者で、これ以降、武松は墨染めの衣に人の頭蓋骨を繋いだ数珠をかけた姿をすることになる。その装束はすべて“母夜叉”孫二娘に殺された行者の遺物で、中でも二振りの戒刀は夜に鍔鳴りがする逸品である。
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by suiko108blog | 2009-06-05 01:19 | 絵巻水滸伝人物名鑑【梁山泊】 | Comments(0)


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